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免疫システムとは、簡単に言えば様々な侵入物(外敵)から我々の体を守るシステムで、人間の体内に元から存在する物質(自己)と、そうでない物質を(非自己)判別し、非自己の物質を排除する機能の事を言います。
例えば、風邪をひいた際の熱、咳、鼻水、クシャミという一連の症状は、体内の免疫システムが風邪のウィルスと戦っている時の生体反応です。また、最近の研究から、病原菌やウィルスの感染から体を守るだけではなく、悪性腫瘍細胞を始めとする体の内部で引き起こる(体細胞の変異)様々な病気から体を守る、生体防御という働きが備わっている事が判っています。
それまでは「免疫システムは悪性腫瘍細胞には有効に働かない」という定説がありましたが、最近になって悪性腫瘍細胞を攻撃してくれる免疫細胞群、特にナチュラルキラー(NK)細胞が悪性腫瘍細胞の攻撃・排除に重要な役割を果たしていることが判明したのです。
このナチュラルキラー(NK)細胞は、体内に悪性腫瘍細胞が発生すると、瞬時にそれを認識し攻撃を仕掛けるという特性を持っており、体を守る免疫システムの中での、悪性腫瘍細胞専門の攻撃部隊としての役割を担っています。
驚くかも知れませんが、年齢を問わず、我々の体内では日常的に悪性腫瘍細胞が発生しており、人はオセロゲームのように悪性腫瘍細胞と絶えず隣り合わせの一生と言えます。
そういった状況にも関わらず、健康な人は自覚症状が出るような疾病に冒されずに生活を送れるのは、ナチュラルキラー(NK)細胞が、我々の知らない間に悪性腫瘍細胞と戦い、そして撃退してくれるからなのです。
この生体防御を担っている免疫細胞には、攻撃部隊であるナチュラルキラー(NK)細胞以外に、マクロファージ、T細胞(Tリンパ球)などが存在し、これらが生体防御機能の働きを促し、我々の体を悪性腫瘍細胞から守ってくれます。
我々を取りまく環境は、雑菌やウィルス等の危険にさらされているだけではなく、現代社会の中でのストレスや公害などの要因によって、日々健康が脅かされています。そういった中で健康でいられるのは、我々の体の中に備わっている自然治癒力(免疫機能)が正常に働いているからなのです。
しかし、社会的要因(ストレス、公害)や自身の生活習慣の悪化(食生活、睡眠など)などが蓄積していくと、この自然治癒力(免疫機能)はバランスを崩し、様々な疾患に見舞われていきます。日ごろ頻繁に耳にする我々を悩ます様々な疾患は、免疫システムの崩れによって引き起こされたものとされています。
このように免疫システムは、我々の生体維持において重要な役割を果たしてくれいるということをご理解頂けたかと思います。次項では、ナチュラルキラー(NK)細胞を始めとする免疫細胞群とその機能を解説しておりますので、ご一読ください。 |